【監査通訳の現場から】黒子か、沈黙か。厳格な現場で求められる「通訳の多様性」

【監査通訳の現場から】黒子か、沈黙か。厳格な現場で求められる「通訳の多様性」

先週は月曜から金曜まで、2件の監査通訳を掛け持ちする慌ただしい一週間でした。

前半はISO14000(環境マネジメントシステム)に関する監査。こちらは一瞬たりとも気が抜けない現場でした。監査官の横にピタリとつき、現場のやり取りをすべて網羅するウィスパリングを遂行。情報の「漏れ」が許されない、通訳者としての持久力が試される時間となりました。

一転して後半は、医療機器の在庫管理に関する監査です。こちらは打って変わって、現場の担当者たちが流暢な英語を操るメンバーでした。通訳としての出番はほとんどなく、いわば「見守り役」に徹する形となりました。

同じ「監査通訳」という括りであっても、専門領域が違えば、求められる通訳のスタイルも180度異なります。黒子として言葉を紡ぎ続ける現場もあれば、あえて沈黙を守ることで円滑な対話を支える現場もある。監査という厳格な場だからこそ、その「求められる役割の多様性」に改めて面白さを感じた一週間でした。

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